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2006年09月18日
ブログ整理/読売新聞閲覧制限事件・その3
うっかり自分でキリ番3000踏んじゃったのが悔しくて,カウンターを改造する。IPアドレスが同一のアクセスは一定時間計上しないタイプ。IIBで使ってるのの流用。
これをつけるついでで,MTのテンプレをいろいろいじる。せっかくPHPで出力させてるのでサイドバーを分離させたりとか。久しぶりにいじったので,せっかくだから著作権延長反対のロゴをつけたり。
あとエントリのカテゴリーに図書館ってのを追加しました。最近図書館関係の記事が多かったので。これにあわせて過去記事で図書館がらみの奴をチェックしてたら,改めて自分の書いた文章に感心したり(自画自賛)。
このへんのなんて,いま読み直してもいい感じ。たぶん図書館や著作権に関する自分の考えをそれぞれ述べてる。
この頃はブログを書くこと自体にけっこう熱心だったんだなあ。いまははてブやらネット書店の検索やら同人誌図書館やらにかかわったせいで,IIBあたりは全然手を入れてません。そろそろ再開したいけど書きたいこともたくさんだあ。
で,閑話休題。
とりあえず書いちゃわないといけないこととして,前回言ってた閲覧制限事件に対する自分の意見。わざわざ先延ばしにするほどたいしたことじゃないんですけどね。
実は自分,今回の事件を最初はあんまり重要事と受け止めてませんでした。読売にについては,本当に記事を閲覧できない状態(カウンター内別置でなく)にしてた館は少ししかないことが早々にわかりましたし。
カウンター内別置については,自分はありだと考えています。個人のプライバシーが掲載されているのは事実であったし,回収命令が出る可能性も皆無ではなかった。慎重な対応という意味ではありだったと思う。そもそも別置しただけで利用できなかったわけではないんだし(資料と接触する機会を奪ったわけではない)。
紙面に付箋などを貼った問題の館の対応は,図書館の自由だけでなく資料の保存上も適当ではないでしょう。まあ市立でも支部館であれば保存図書館としての機能は薄いのでありかもしれませんが,県立と各市の中央図書館はあきらかにおかしい。
加えて,週刊新潮の「袋綴」はひどいと感じました。これは読売でも紙貼り等をしてる館のほか,伊賀市と津市と世田谷区の三館で行われています。明白に閲覧の機会を奪っているし,資料の保存上の問題もある。また福岡県立の対応に至っては弁解の余地がありません。ひとつの記事を理由に意図的に雑誌の欠号を作るなんて何考えてるんだか。
以上のように感じたのですが,それはそれとして,自分は実はこうした状況は公共図書館界において「良いこと」なのではないか,と考えていました。
確かに,閲覧制限を行うのはよいことではないんです。公共図書館の本義として間違っている。しかしながら,まったくはじめての問題について,すべての図書館がまったく同じ対応をとる,というのはちょっと怖い気がしていた。
実際その後の言及においても,読売のやり方については批判的な意見が多い。日弁連は明解に少年法の例外であることを否定している。読売のあれが,社会通念上もグレーなものであることは間違いない。無論その判断を図書館がしていいはずはない。しかしながら「すべての図書館がそうでなければいけない」という言説は,たとえ正しくても,気味の悪いものを含んでいる気がするんですね。
(実際,少数ですが閲覧制限をした図書館を賞賛してるブログもあるんです。まるで益のないことはない)
むしろ今回の事件でさまざまな対応が現われたことは,公共図書館の多様性が高いということを確認する上で良い傾向だったのではないか。そんなことも考えるのですね。たとえ図書館の理念上,閲覧制限しないことが唯一の回答であると明白であるとしても,「そうであるべき」という規範はしばしば危ういものを持ちます。特に今回は前例のない事態だった。ちょっとした勇み足を踏むくらいのことは,確かに良いことではないが,それほど目くじらを立てるほどのことではないんじゃないか。むしろさまざまな図書館のあるということで守れる図書館の理念もあるのではないか。またその上で,ほとんどの図書館において閲覧制限が行われなかったという事実。これをこそ評価するべきだったのではないか。
そのようなことを「考えていました」。
違和感をもったのは三つ。
カウンター内別置でなく,週刊新潮の「袋綴」や読売新聞の閲覧制限を行った館が,関西地方に偏っているという点(表参照)。
そのうちの豊中市についての住民からの意見(前回のエントリであげました)。
そして,香芝市が依然としてこの件に関して閲覧制限を加えてるという事実。
特に最後のは,広告に対する検閲というかなり珍しい事例になるのではないでしょうか。もし香芝市立図書館で週刊ポストをとってるとしたら,たぶんその記事も袋綴じにするのでしょう。確かに初心は守ってる。図書館の多様性を考えれば,世論などに惑わされず,自館の意志を貫く姿勢は評価すべきなのかもしれない。しかしなんとなく「気持ち悪い」。
地域性やこの執拗さは,単純に見解の相違,という点を超えているような印象があります。むしろ図書館の理想とか少年法などとは別の,何らかの信念であるとか圧力であるとかの影響を感じる。
図書館が利用者の心情や法令の遵守などを考えて閲覧制限などを行うとしたら,これは誤解であっても,悪意ではない(カウンター内別置で対応した館はこれだと思う)。けれど,図書館が職員独自の意志や関連団体の利益を考えてそれを行うのだとしたら,これは明白な検閲です。
もしかしたらこれは考えすぎなのかもしれない。神戸の事件があり,関西ではこの問題について極端に反応してしまうというだけなのかもしれない。ただ,多様性などという言葉で安易に片づけられないものが隠れてるような,そんな気がいまはしています。
三重県立や香芝市,豊中市において何があったのか。その解明が待たれます。それほど遠くではないでしょう。読売や写真週刊誌等にはそれをするだけの動機が十分にあるでしょうから。
投稿者 Myrmecoleon : 01:03 | コメント (257) | トラックバック
2006年09月16日
読売新聞閲覧制限事件・その2
追加があったようなので前回の表修正。やっぱり見逃しがあったらしく,練馬区のとか見つけました。
あとその後の動向としては,各社の社説やブログなどで取り上げられてるようですね。今回はそのへんを。
大手新聞社の見解
読売新聞「公立図書館本来の役割から逸脱していると思います」
毎日新聞「記事の閲覧制限は、憲法が保障する「表現・報道の自由」を侵害する行為だ。図書館の過剰反応と言わざるを得ない」
産経新聞「20歳未満の容疑者の実名報道を禁じた少年法の趣旨に反しているという理由からだ。これだけの理由で特定の報道の閲覧を制限するのは、図書館の越権行為であろう」
当事者はもちろん,大手新聞社はどちらも明確に閲覧制限反対とのこと。まあ当然。
図書館系ブログの反応
おもだった図書館関係のブログの反応。ちなみにすべてを網羅する気は最初からないので念のため。
愚智提衡而立治之至也: 大義,親を滅ぼす
「如何なる理由があれ住民がある資料を何らかの留保無しには閲覧できない状態に置くのは断固反対,という立場です」
DORAの図書館日報: 役目を忘れちゃいませんか?
「報道機関の判断した結果についての是非は、司法が判断するもので、この場合、図書館は少なくとも「判断」をする場所ではないでしょう」
日々記―へっぽこライブラリアンの日常―: 少年被疑者の実名報道記事の閲覧制限
「図書館で資料を提供する立場に立った場合、もちろん個人の思いで制限を加えることはあってはなりません」「図書館で閲覧制限することの意味を、「宣言」にのっとって議論を尽くして考えていけば良い話でしょう」
閲覧制限に明確に反対している立場。G.C.W.さんは「図書館原理主義」と呼んでいますが,公共図書館の本義を考えるなら,自由宣言をもちだすまでもなくこの結論になるのが普通でしょうね。「知る権利」の保障,読者あるいは司法が評価するもの,という意見。
前回のであげた各館の声でも,積極的な閲覧不制限派は同様のことを言っていましたね。たとえば岩手県立。
(岩手県図)「資料の利用を制限することは妥当でない。見るかどうかは利用者に委ねるべきだと判断した」
ざっと見た印象ではやはりこの方面が多かったような気がする。
図書館の思想としては至極まっとうな見解であり,自分としても大筋同意するところであります。
ただ,はてブで片っ端から「これはひどい」タグをつけるのはちょっと引きました(謎
あと,Myrmecoleonは「みゅるめこれおん」と読みます。慣れないと舌噛みます。Tbありがとうやんした。>MIZUKIさん
次にみられるのは,以下のように今回の状況が特殊である点に注目しているもの
Verba volant, scripta manent.: 閲覧制限の難しさ
「今回のケースは,今までもあった雑誌の閲覧制限とは違い,新聞の閲覧制限という新しいケースだと思います」
Tohru’s diary : いつもの閲覧制限のお話なんだけど…
「今回は読売新聞やテレビまで実名報道に踏み切っている訳で、ちょっと今までとは状況が異なる気がします」
今回は大手新聞社である読売新聞が異例の実名報道に踏み切ったという事情があり,とりあえず動向を窺うという視点。これはこれで慎重な反応としてアリだと思う。両者ともに福岡県立図書館の対応を批判してる点が興味深い。
資料によって対応を変えるのか,というのはまた論点ではあるけれど,これまでのように一部写真週刊誌などで実名報道が行われるのと,大手新聞社である読売新聞が行うのとでは問題の規模が違うのですよね。たとえば,通常は写真週刊誌などは買わないため,これまでは蚊帳の外だった大学図書館も今回のケースでは関係してしまう。また読売のような信頼のあるメディアの報道なものだから,以下のような問題も出る。
野生のライブラリアン : 「高専生殺害、実名掲載の読売新聞を閲覧制限」は是か非か
「現在、新聞のトップニュースはその新聞社のWebでも公開されています。ということは、館内にインターネット接続可能なPCがあり、それが一般公開されていた場合、そのPCにも何らかの制限を加えないと片手落ちになるという点です」
愚智提衡而立治之至也: 「Webの時代」に
「考えてみればこの「Webの時代」に,紙媒体の閲覧を制限すれば事足れり,ということがあるはずがありません」
たとえ読売新聞が読めなくても,ネット端末があれば該当記事が読めてしまうという罠。たとえば問題のある可能性のあるサイト(2ちゃんねるとか)をソフトでフィルタリングするポリシーで運用していたとしても,今回のケースについてはまずフィルタリングはできないでしょう。もし少年法等を理由に検閲まがいのことをするのなら,Webの方まで気を配らなければ意味がない,という話。
(ちなみに両者とも閲覧制限反対の方ですね。あくまで「制限するなら」の話)
なお,さすがに「閲覧制限すべし」とする見解は図書館界隈には見当たらなかったのですが,肯定するまではいかなくても,こういう視点もあるのでは,という興味深い指摘。
笛と私と図書館と: 図書館は黙って閲覧に供すればよいのか
「図書館はある一定の質を保つために「収集方針」なるものを定め、それに従って収集し利用者に提供しているはず」「フィルターをかけ、一定の質を保っていくのも、結局図書館員の役割のひとつであると思う」
DORAの図書館日報: スーパーオジジ現る
「問題となる部分の判断を伴った閲覧制限という意図ではなく、資料の毀損亡失を未然に防ぐ意味での管理は必要であろう」「同じ図書館による管理下に置くのであれば、「問題があると判断したから」と理由による措置ではなく、「資料を理不尽な攻撃から守るため」と主張できないのだろうか。」
前者は図書館の収集方針から,ある種のフィルタリングもありうるのでは,という意見。実際,図書館に成人向け雑誌類や漫画週刊誌があまりないのは収集方針にあわないという理由であり,これも「検閲」と言ってしまうなら,図書館はすべて国会図書館並みの収書をしなければならなくなる。分類や配架も一種の編集であるが,これらも無条件に検閲と言われてしまうなら,図書館というシステムは成り立たない。
もちろん今回の事件とは直接は関係なく“「図書館はタダで読ませてくれるところなんだから、ぐちゃぐちゃ言ってないで見せてくれりゃいいんだよ」みたいな意見”への反論ですね。今回の事件については「個人的には、「ご覧になりたい方はお申し出下さい」のような一部制限がいいのではないかと思う」とのこと。
後者はすでに紹介したとおり基本的には閲覧制限反対の方なのだけれど,仮に閲覧制限をおこなう場合もありうるということで,問題のある利用者が自主的に検閲してしまうのを防ぐ,という点をあげている。資料保存,ひいてはのちのちの資料提供のための閲覧制限ですね。一般化するのは問題があるけれど,個々の館の判断としてはあってもいいんじゃないか,と思えます。
(そういえばうちも,よく切り取られる雑誌を別置したりしたような)
閲覧制限を肯定するわけではないけれど,こうした別の視点ももってみるのは,こういった事件を考えるうえで大切なんではないか,と思います。
日本図書館協会の見解
読売の記事より。
松岡事務局長
「図書館は言論の自由を守る役割がある。記事の内容は読者が議論すべきことだ。一般的に閲覧制限は検閲につながる。図書館は資料を提供し、国民の知る自由を後押ししなければいけない。記事内容の判断には、極めて慎重でなければいけない」
事務局長見解はおおむね,新聞社や図書館系ブログと同意見。あとメールマガジンでも取り上げてたらしい(とってないんで見られません;)。JLAホームページや自由委員会のページには特に記載なし。
なお,これについては,以前の神戸の事件での見解との矛盾があるという指摘もある。
2.すべての図書館資料は,原則として国民の自由な利用に供されるべきであるが,上記の表現は,提供の自由が制限されることがあるとする「図書館の自由に関する宣言」第2-1-(1)「人権またはプライバシーを侵害するもの」に該当すると考えられる。
もっともその後に『文藝春秋』で供述調書を掲載したときには各館の主体的な対応を呼びかけるとの見解を示しており,そこでは以下のようにある。
1.公刊物の表現に名誉毀損,プライバシー侵害の可能性があると思われる場合に,図書館が提供制限を行うことがあり得るのは,次の要件の下においてと考えます。
①頒布差し止めの司法判断があり,②そのことが図書館に通知され,③被害者(債権者)が図書館に対して提供制限を求めた時。
これを今回の場合に当てはめると,頒布差し止めの司法判断も,通知も,被害者の要求もなかったわけで,この見解に準拠するならわざわざ閲覧制限する必要はなかったといえ,矛盾はないかも。ちなみにこっちの見解については,
5.以上,当協会としての現段階の検討の内容を,参考意見としてお知らせしました。
なお,本件の出版倫理・社会倫理にかかわる問題については,別途検討すべきものと考えます。
各図書館で主体的な検討をされた上での対応をお願いします。
とあるとおり,あくまで参考意見である。最終的な判断は各館の責任。
(ちなみに,あきらかにこのへんが『図書館内乱』の関連項の元ネタですね)
その他の言及として,図書館については触れてませんが,日弁連のサイトに読売新聞の報道について会長の談話が述べられてる。
徳山工業高等専門学校の事件の実名報道に対する会長談話
「少年が死亡したといえども、少年法第61条の精神は尊重されるべきであり、少年の死亡後には、むしろ凶悪な累犯が明白に予想される場合や指名手配中の犯人捜査に協力する場合などに該当しないのであるから、例外的に実名報道をしなければならない社会的な利益も存在しない」
読売の言い訳をばっさり切り捨ててます。個人的にも,あえて実名報道する意味はなかったと思いますね,あれは。もちろんそれと図書館の対応とは別の話ですが。
あと,
んなアホな! : 配慮し過ぎるとおかしなコトになってくる
「豊中市民として昨年の教科書採択の現場を見たことと合わせて考えてみると、これは図書館だけではなく豊中市の「行き過ぎた事なかれ主義」体質が根底にあるのが原因のように感じました」
漂流地点報告 - 豊中市立図書館
「今回問題になった岡町図書館は自分の家から歩いていける所にあるのでこっちに来てから何回か立ち寄ったんですけど、いわゆる人権や同和問題に関する書籍ばかりで肝心な本が無くてね」
地元の人の声。豊中市自体に「人権配慮」で「事なかれ主義」的な部分があるのでは,という意見。ほんとのところは知りませんが,表みてもわかるとおり関西圏の館が多いのは事実なんですよね。。。
と,以上をふまえて自分の意見を,と思ったんですが体力的にキツくなってきたのでまた次回。整理するだけで力尽きちゃうのは問題ですね;
投稿者 Myrmecoleon : 05:55 | コメント (243) | トラックバック
2006年09月14日
読売新聞閲覧制限事件の暫定まとめ
図書館内乱
図書館内乱の感想を,と思ったのだけれど,リアル図書館内乱事件が起きつつありそうなので,そっちの話。
まぁとりあえずどこで何が起きてるのかがややこしいのでまとめ。個人的には分館の方ですでに書いたけど,周南市さんの図書館さんの姿勢が素敵かな,かな。
| 地域 | 閲覧制限なし | 新潮のみ制限(読売は通常) | 新潮・読売ともに制限 |
|---|---|---|---|
| 北海道source | 道立図書館,札幌市図書館ほか | 報告なし | 石狩市民図書館,紋別市立図書館:ともに閲覧制限の内容は不明。 |
| 東北source | 岩手県立図書館,ほか宮城県以外の県立 | 宮城県図書館(カ別→通常) | 報告なし |
| 関東 source1 source2 source3 source4 source5 | 都立図書館,町田市立図書館,八王子市中央図書館ほか | 神奈川県立図書館(カ別) 世田谷区立中央図書館(袋綴→解除) 練馬区立図書館(同上) 足立区立図書館(同上) 福生市図3館(顔写真・実名に紙貼り) あきる野市2館(カ別→通常) |
報告なし |
| 中部 source1 source2 source3 source4 source5 source6 source7 |
長野県上田市,松本市,飯田市の各図書館ほか 北安曇郡小谷村図書館(読売の制限案あるも実行せず) |
愛知県図書館(カ別) 県立長野図書館(カ別) 静岡県立中央図書館(カ別,コピー不可) 山梨県立図書館(閲覧不可,該当記事以外はコピーで提供→通常) 茅野市図書館(カ別) 山梨・甲斐市立図書館(閲覧不可→通常) |
富山県・立山町図書館:カ別,コピー不可。新潮の扱いは不明 静岡県・富士市立図書館:閲覧可,コピー不可。新潮はカ別,コピー不可。 |
| 近畿 source1 source2 source3 source4 source5 source6 | 奈良県立図書情報館ほか | 京都府立図書館(カ別) 和歌山県立図書館(カ別) 三重・伊賀市上野図書館(閲覧不可→袋綴&カ別) |
三重県立図書館:誌面に紙貼り。新潮はカ別 奈良・香芝市民図書館:カ別・紙貼り。新潮は袋綴 大阪・豊中市立9館:8日分閲覧不可,9日分紙貼り。新潮は袋綴→通常 大阪・箕面市立5館:カ別 三重・津市立11館:カ別。新潮は袋綴→通常 |
| 中国四国 source1 source2 | 山口県立図書館,周南市立中央図書館ほか | 報告なし | 報告なし |
| 九州 source | 福岡以外の県立図書館ほか | 福岡県立図書館:購入せず | 報告なし |
カ別=カウンター内別置。申し出に応じて閲覧可。
袋綴=誌面をホチキス等で綴じたもの。
なお,こちらさんでは福島県立と練馬区・足立区の図書館についても挙げてあるんだけど,ソースが確認できない(見逃してるのかも)ので入れてません。あと,ソースにあげた中にあるけれど,三重県以外の県立図書館では読売新聞の閲覧制限は行っていないとのこと。(追記:練馬区・足立区の図書館については確認。福島県立は不明)
あと以下にネットのニュースから拾った各地の声。著作権的には引用だか報道の例外だかでよろしく。
制限なし派の声
(北海道立)「少年法に抵触しているかどうかの判断は困難。閲覧させないという積極的理由は見当たらない」
(札幌市)「明らかな人権侵害があれば自主的制限はあるが、現段階では知る権利の方が重要と判断した」
(根室市)「是非の判断は閲覧者に委ねられるべきだ」
(帯広市)「閲覧制限は過剰反応ではないか」
(岩手県図)「資料の利用を制限することは妥当でない。見るかどうかは利用者に委ねるべきだと判断した」
(八王子市)「知る権利とプライバシー、少年法の趣旨などを踏まえるが、その判断は難しく、常に頭を悩ませる問題だ」
(長野県立)「閲覧は制限していない。法務省の見解などが出るかもしれない中で、職員の目の届く所に置いた」「検閲や閲覧制限をしないのが原則で、そうした措置はなるべくしないことが望ましいと考える」
(飯田市)「微妙な問題だが、図書館は情報を提供し、判断は利用者にしてもらいたい」
(静岡県立)「(週刊新潮は制限していたが,)少年が死亡した時点で更生はのぞめなくなり、少年法に配慮する必要がなくなった」
(伊賀市)「新潮はまだ男子学生が死亡したと判明していない時点で公表した点を重視した。読売新聞と週刊朝日は男子学生の死後に刊行されたので、非行のある少年に対して更生を目的とする少年法の趣旨に反しないと判断した」
(周南市)「近隣の図書館や県立図書館などの状況を参考に閲覧制限はしないことにしました。図書館には市民の方に情報を開示するという使命がありますから。ただし、事件が起きたのがこの近くだったからということは関係ないです」「(閲覧を制限した図書館も)いろいろ論議されたうえでの判断だと思います。マスコミでも賛否両論あるなかで、どちらの判断が正しいとも言えないのでは」
制限あり派の声
(石狩市)「結論を出すまでの暫定的措置」
(紋別市)「少年法の趣旨を尊重した」
(福生市)「(神戸の連続児童殺傷事件のときを)参考にした」
(三重県立)「検閲ではなく、公的機関として少年法を破るわけにはいかないと考えた」
制限あり→なし派の声
(世田谷区)「少年法の遵守は犯罪を犯した少年の更生を考慮したもので、(少年が)死亡した時点でその必要がなくなったために解除すべきとの判断が内部であった」
(宮城県図)「申し出が相次いだという報告は受けていない」
(豊中市・館長)「他の館長と電話で協議し、少年法の趣旨を尊重する上で閲覧を制限した。その後、報道各社の見解が分かれていると知り、各館長の会議で図書館側が判断すべきではないとの結論に達したため、10日以降は閲覧できるようにした」
(豊中市・職員)「どのようにすべきか対応に時間がかかったため(マスキングという暫定処置をとった)」「少年法をめぐっては法務省でも揺れていますからね。その辺の判断にならったかたちで、解除というかたちになると思う」
(津市)「少年法の理念に照らして、公立図書館として不特定多数の閲覧には適さないと判断した」→「少年法に配慮し、閲覧を制限してきたが、容疑者の死亡が確認され、実名報道で容疑者の情報が周知の事実となったことから解除した」
その他
(読売新聞掲載時の断り書き)「◆おことわり◆ 読売新聞社はこれまで、容疑者が未成年のため、匿名で報道してきましたが、容疑者が死亡し、少年の更生を図る見地で氏名などの記事掲載を禁じている少年法の規定の対象外となったと判断したことに加え、事件の凶悪さや19歳という年齢などを考慮し、実名で報道します。」
読売新聞東京本社広報部「閲覧制限は、図書館による検閲につながる行為で、公立図書館本来の役割から逸脱していると思います。報道内容がその通りに伝わらなければ、国民の知る権利は阻害されることになり、極めて遺憾です」
日本図書館協会・松岡要事務局長「図書館は言論の自由を守る役割がある。記事の内容は読者が議論すべきことだ。一般的に閲覧制限は検閲につながる。図書館は資料を提供し、国民の知る自由を後押ししなければいけない。記事内容の判断には、極めて慎重でなければいけない」「図書館は出版物を保存し、国民に提供する役割を担っている。各図書館は自立して判断すべきだが、その役割を果たせない閲覧制限は慎重にすべきだ」
投稿者 Myrmecoleon : 00:26 | コメント (34) | トラックバック
2006年09月11日
『図書館内乱』買ってきました。
というので追悼に,仕事帰りにこんな本を買ってくる。
『おじゃる丸のまったり人生のススメ』
まあ BOOK OFF なんでお香代の足しにはならんのですけどね(というか絶版っぽ)。おじゃる丸,最初の頃はよく見てたなあ。大地監督がすごい好きだった頃だ。十兵衛ちゃんとか。犬丸さん自身はあんまり知らなかったのだけど,さらっと読むと「まったりまったり」とか言いつつもけっこう考えちゃうタイプっぽい印象。だからかなあ(つーか,ニュース聞いたあとだからそう思ったのかもだが)。
ともかく,ご冥福をお祈りします。エンマ大王さまと仲良く(だめじゃん)。
まあ本題はこっちではなく。
図書館内乱
こっち。
ついに待ちわびた続編が出ました。まあ例によって早売りがあったらしく(発売日なんて飾りですよね)すでに読んで感想をあげている人が多々。好評悪評さまざまみたい。
自分は土日は例によって家でだらだらしてたので,仕事帰りに書店によってゲット。前作もそういえば発売日の仕事帰りGETだったな,と思い出す。さ,期待しすぎないように読もうかな。
あっと告知。はてなの方で分館建てました。
Myrmecoleon in Paradoxical Library. はてな分館
基本的にはここメインでやっていくつもりだけれど,はてな関連の話題はあっちで書くつもり。これでいまのところ計4つのネット日記を書いてますねえ。何考えてるんだろう自分。分館の方では同人誌図書館の実現のための考察などをいろいろ書いてます(カトゆーさんとゴルゴさんに紹介されてしまいました。きっと最初で最後)。興味あったら見てやってくださいな。
投稿者 Myrmecoleon : 20:03 | コメント (14) | トラックバック
2006年09月02日
AjaxなISBN横断検索
前回紹介したTOLLE ET LEGEさんの ISBN検索に触発されて,こんなのを作ってみる。
とりあえず,現在6店+1のデータを表示できるようにしたが,かなり高速で表示できてると思う。
検索結果はキャッシュしてるので,一度検索したデータは瞬時に表示。その代わり,最新の情報でない(在庫冊数とか)場合があり。一応キャッシュデータは3日たったら交換するように設定してる。
操作は単純。フォームにISBNを入力すればいいだけ。入力してから別の場所をクリックすれば,自動的に検索されて各書店の所蔵が表示されます。
GETでの受信に対応してるので(前述のISBN検索は非対応だった)URLにISBNを追加するだけで簡単に検索可能。たとえばこんな感じ。
(いじってると途中で図書館内乱がAmazonに入ったのを見つけたが,こっちはあんまりいい例じゃないですねw)
対応するBookmarkletなんかも用意してあるので,気になった本を見つけたらどこのネット書店で買えるかを確認するのも簡単。とりあえずβなんで突然使えなくなるかもしれませんが(著作権とか普通にやばいし)興味あったら使ってみてください。
いちおう,目標とするのは以前も書いたとおり,図書館の蔵書やネットの書評をまとめて検索,表示できるようなもの。でもこれだけでもそれなりに使えますね。
いまはとりあえずサイト毎で表示させてますが,これだとわりと手狭いので,今後は項目別にまとめる形式にしようかなと考え中。たとえば,各書店の入手条件だけを並べるとか。
(LibraryThingみたいに値段一覧みたいのを表示させられると面白いかと思ったものの,よく考えると日本は再販制なので価格差ないんよねー)
これに加えて,Bookmarklet ページのサイトもかなり追加。Google のブック検索とか。あと知らないネット書店がいくつかありました。