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2006年01月29日

電気用品安全法と媒体保存の問題

なんか,4月から古いゲーム機や中古アンプなどが売れなくなるとか。

それをすてるなんてとんでもないblog:
えっ? 4月からレトロゲーム機の販売が規制される!?
電気用品安全法・・・ちょっとだけまとめ。

規制対象製品はこの表この表のとおり。5年猶予のヤツ。
細かくは正直よくわからんところだけど,おおむね,電源内蔵で2001年以前に発売されたヤツはほとんど危ないらしい。

まぁ,2001年施行の法律なんで,知ってる人にすればいまさらなのかも(自分は知らなかった)。猶予期間が今年で終わる,ってことですね。どっかの貸借権みたいだ。


で,この表の品目みていくと,「マイクロフィルムリーダー」とか「レコードプレーヤー」とか気になるものも混じっています。古いPCなども該当するらしい(1/30訂正。PCが該当しない根拠を確認。確かに対象製品のリストに入ってない)。このへんの古い機器は,中古も含めて図書館で今後購入できなくなるおそれがある。

図書館には図書以外に,視聴覚資料や電子資料のたぐいも保存しています。その収集は人気取りの部分もあったでしょうが,それでしか提供できない情報などもあったわけで,現在でもテープやLDが図書館に転がってることはそれほど珍しくない(マイクロフィルムは保存関係の長があるので一応現役かな?)。

しかしそれらの再生機器というのは,とっくに業界が手を引いたり,独占的に作ってた会社が倒産してたりして,もう製造されていないケースも多いのですよね。かといって資料を別のメディアに媒体写しするのは,著作権法上いろいろと制約があったりします。とりあえず,時代遅れであっても古い再生機器は保存しておく,というのがたいがいの図書館で妥当な対応と思われます。

でもまあ,機械は故障するわけです。館内に一つしかない再生機器が壊れたら,その資料は利用することができない。そして,必ずしもそれを修理できるメーカーが存在しているとは限らないのですね。
このときの一つの選択肢として,中古品を探して購入する,という手段があります。世の中マニアとか物持ちのいい人ってのはいるもので,とっくに生産終了している機器でも中古市場ではまだ在庫あり,ってことは珍しくない。修理は不可能でも中古品を購入すれば,サービスは持続できるのですね(根本的な解決じゃありませんが)。

しかし,上記の法律の施行のため(正確に言えば猶予期間の終了ですが),これが不可能になることが考えられます。いま手持ちの機器が壊れたら,二度と再生できないソフトや資料が出てきそうです。

レトロソフトファン(サターンとかが対象に入るとか)やビンテージオーディオファン,あるいは昔のゾイドだのトランスフォーマーだのでも対象に入るのかな? このあたりのヲタ・マニア・コレクターの人には切実な問題なわけですが,図書館員も無関心ではいられないかなー という話。

天下りとか消費拡大とかそういう悪巧みはいまさらだけど,そのせいで貴重な資料や物品が消滅していく可能性が高まると思うと,ちょっといらだつ気持ち。しかしほんとにまるで知らなかった。自分の無知か,報道の手落ちか。


ああ,しかしコレクション目的の購入もダメなの? 戦前戦後の電気機器とか,それこそ博物的価値のあるものがいくらでもあると思うのだが……。ああいうのを集めてる博物館さんにも影響してくるのだろうか。考えすぎかなあ。


同 18:40 追記

コレクション目的もダメらしい。

http://news18.2ch.net/test/read.cgi/dqnplus/1138129361/


90 Name: オレオレ!オレだよ、名無しだよ!! [] Date: 2006/01/28(土) 18:36:55 O ID: Be:
家電ではなく骨董品として売る
使うか飾るだけかは購入者の勝手

92 Name: オレオレ!オレだよ、名無しだよ!! [] Date: 2006/01/28(土) 19:45:41 0 ID: Be:
>>90
それは電凸済み。

「電気用品」の定義があって、電源部分を外してしまわないと
「骨董品」「装飾品」としては売れない。またユーザーが多少の工作を加えて
完動品になる場合も、半完成品とみなされてNGだとさ。

つまり,愛知万博に並んでたような昭和の電気機器(冷蔵庫,炊飯器,テレビ等)なんかも,そのままでは販売できないらしい。近代を対象とする博物館とかが,仲介業者をおいて収集するのはブラックってことですか。

(個人から直接入手するのは問題ないだろうけど。つーか,その手のコレクションを移管する場合とかどうするんだろ?)


あと,報道がないことについては,個人の無知というより,本格的に報道がなかったらしい。

mixiより


Q
「特にリサイクル店をはじめとしてこれほど大きな影響を及ぼす法律なのに
周知活動というのは官報以外に具体的にどのように行って来たのか?」

A
「官報は勿論だが、電気業界団体に向けたセミナーなど積極的にやってきたつもりだ。
消費者へというよりも電気用品を作る側へ向けた安全規定の法律なので消費者に向ける
性質のものでもなかったと解釈していた。」

※リサイクル店の事など何も考えていなかったそうです…

意図的な弾圧とかは言ってもしょうがないが,完全に広報不足。というか,一番影響を受ける楽器店や中古店でも「そんな法律知らなかった」とか「中古は対象外と思ってた」という反応が主だったり;
ただ,この法律の最初の施行は2004年(このときはオーディオの電源ケーブルなどが対象となった)で,そのときのことを書いているWeb日記もあり,そこでも

2004.3.30

電気用品安全法改正まであと1日

4月1日から販売できなくなる電源アクセサリーは急いで購入しよう!

あと1日足らずで電源アクセサリー製造販売の規制が強化される。この電気用品安全法改正に関して、オーディオ雑誌でほとんど取りだたされていないのが不思議だ。今まさに多くの電源アクセサリーブランドが日本市場から消えようとしているのに。特に、高音質な電源ケーブルが危機に瀕している。(後略)

としてほとんど報道はなかったとか。やっぱ圧ry(フガググ


ただ,まったく情報が漏れてなかったわけじゃないのだから,それこそネットでもっと以前から意識してなきゃいけない問題だったなあ。そういう意味で,なんというか無力感を感じる。調べようと思えば調べられただけになおさら。。。。
でも,いま調べてる情報を見るかぎり,正直4月1日に何が起きるかわからん。勘違いして自暴自棄になるヤツも出るだろうし。ショップの在庫なんて,既にセールでめぼしいものは売り尽くしてるという話。暴動が起きるか,音楽の才能たちが流出していくのか,あるいはただ静かに,日本の近代の遺産が消えていくのか。
いずれにしても,なんとも哀しい話である。

投稿者 Myrmecoleon : 2006年01月29日 12:19

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